今回は、バンド【Racer X】のアルバム『Street Lethal』より、曲「Street Lethal」をご紹介させて頂きます。
このアルバムは、1986年に発表されたバンド【Racer X】のデビュー作です。このバンドは、アメリカ:ロサンゼルスのメタルバンドであり、メンバー全員がテクニカルな演奏をする事が特徴です。その中でも、ポール・ギルバートは非常に知名度が高く、HR/HMに興味が無くても、彼をご存知の方が多いのでは無いでしょうか。非常にアグレッシブで、この頃は少し粗削りな魅力もある彼らのデビュー・アルバム、そのアルバムタイトル曲をご紹介いたします。
ポール・ギルバートは、子供の頃からギターに明け暮れ、高校卒業後、ロサンゼルスの音楽学校のGIT科(Guitar Institute of Techonology)に入学しました。しかし、ギターが上手すぎたため、1年で卒業し、その後、この学校の講師となりました。
そして、このバンド【Racer X】でデビューし、一躍ギターヒーローとして注目されるようになりました。その記念すべき作品がこのアルバムです。光速ギタリストという異名を持ちますが、彼の音は、天才的に超一流であるため、他の名ギタリスト達の音が弱く聞こえる可能性があるので、くれぐれも注意して聴いてください。
Racer X – Street Lethat (HQ)
斬新な始まり方と、メタルのツボに入る変則的なギター・リフが印象的です。テクニカルでありながら、1つ1つのピッキング音まで感性を乗せて精密にコントロールし、人間味のある音を出すのが彼の素晴らしい所です。当時はクラシカルなフレーズを入れる事が流行となり、新世代(ネオクラシカル系)のギターヒーローとして、HR/HM業界を大いに牽引しました。
今回の「心の琴線に触れる音」は、イントロのギター・リフです。こういうツボに入るフレーズが作れるのは、彼のセンスの裏付けです。特に、0:10~0:12のフレーズでは気持ちが入ってブーストした本気の音です。
テクニカルな演奏やフレーズ、ギター・ソロの聴き所が満載です。特に緩急を使い分けており、通常演奏も凄いですが、気持ちを入れた時の音のキレには圧巻です。
曲の終わり方も、クラシカルなフレーズで決まっています。
当時では無いですが、本人のライブ演奏です。
Paul Gilbert – Massive Medley (Part I) (Live in São Paulo)
極めて上手いです。ボーカル無し版でも十分満足出来ます。ポール・ギルバートは、HR/HMのギターに必要な全てを兼ね備えているギタリストだと思います。ライブで、これ程までに堪らない音が出せる事には驚愕です。単なる演奏技術だけでは無く、非常に細部まで感情を乗せてコントロールして音を出している事がこのライブ映像からも分かります。ギターを弾くために、生まれてきたような人ですね。
Syuによるカバー
Stand proud! Crying Stars – Street Lethal
Syuもカバーしていますね。彼も、この曲はツボに入ったのだと思いますよ。彼らしくアレンジも加えています。流石にポールと比較はしませんが・・。
よろしければ、ガルネリウスの記事も見て頂けると嬉しいです。
ご紹介のアルバムです。
HR/HMギターの申し子:ポール・ギルバートのデビュー作です。輝かしい活躍が始まる彼の勢いを、多くの人に感じて頂ければ嬉しいです。
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