今回は、バンド【Amorphis】のアルバム『Under The Red Cloud』より、曲「Under The Red Cloud」をご紹介させて頂きます。
ご紹介のアルバム『Under The Red Cloud』は、バンド【Amorphis】が2015年に発表した12作目のアルバムです。このアルバムも、前作まで同様にフィンランドの芸術家/詩人ペッカ・カイヌライネンが全曲の作詞を手掛けています。
今回のアルバムタイトルは、アメリカのインディアンであるスー族のレッド・クラウドという部族員をモチーフにしています。
レッド・クラウドは、白人によって「スー族の大指導者」に祭り上げられた人物で、彼は酋長などでは無く単なる部族員にすぎないそうです。この時代、白人による占領による部族存続の危機の中、彼はスー族の土地と権利に関して現在も禍根を残す重要な「ララミー条約」に署名しました。一方、スー族は誰も彼を指導者、酋長とはみなしていないそうです。そんなストーリーがモチーフですので、何かを感じながら曲を聴いてみてください。
ご紹介曲「Under The Red Cloud」の原曲です。
AMORPHIS – ‘Under The Red Cloud’ (OFFICIAL TRACK)
イントロは、モチーフとなるフレーズが悲劇的な調べから、次第に力強い調べに変化し、1:18からのAメロへと繋がります。曲は全体を通して哀愁を漂わせながら、悲劇的な弱さ・悲劇に立ち向かう力強さを感じます。モチーフとなるメロディーが活きて曲の世界観を作り、民族音楽とメタルが高次元で融合しています。トミ・ヨーツセンのヴォーカルは、シーンに合わせてデスヴォイスとクリーンヴォイスを見事に使い分けており、素晴らしいメロディーに乗せて心を揺さぶる声を届けます。
楽器隊の見せ場:3:24頃の間奏への導入部は、まるで光が射し込むような神々しいシーンを感じさせます。4:27までの間奏部でも曲を一貫してモチーフとなるフレーズを取り入れる事で世界観を繋げています。
今回の「心の琴線に触れる音」は、1:43〜2:07のサビのシーンです。ヴォーカル・メロディーと楽器のアンサンブルが素晴らしく、力強く高貴さを感じ心のが震えます。
全体を通して非常に哀愁の漂うストーリー展開で、色々な想いを巡らせる事が出来ます。人によって感じ方は違うと思いますが、それぞれ色々な事を感じさせ、最後は前向きな気持ちにしてくれる深く味わいのある曲です。そんなストーリーを各自の感性でお楽しみください。
ご紹介曲「Under The Red Cloud」のライブ映像です。
Amorphis – Under The Red Cloud Live @ Majestic Bratislava 13.12.2015
ライブでも、原曲そのままです。アルバムと比べて、実際に目の前で演奏している事から、直接心に伝わってきます。バンド【Amorphis】のライブから伝わる力は素晴らしいと思います。
ご紹介のアルバムです。
バンド【Amorphis】の12作目の作品です。民族音楽とメタルを高次元で融合させたバンドです。ご存知の無いからは、ぜひチェックしてみてください。
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